ピアノという名の迷宮にて

奥深いピアノの世界を、ふらふらと彷徨っています。

横山幸雄氏の演奏会に行ってまいりました!(記事長いです…汗) 

5月3日、東京オペラシティコンサートホール(新宿区初台)で、横山幸雄氏の演奏会を聴いてまいりました。横山幸雄氏リサイタルプログラム
演奏プログラムはこちらから   チケットは手前が第5部当日券。後ろが第4部のものです。

このホールは、今回、初めて行きましたが、迷いもせず(京王線・初台駅直結です)行くことが出来ました。

新宿駅は、普段行かないところでもあり、私にとってRPGのダンジョンより厄介な迷宮なので、

この駅で乗り換えするのを極力避けました。迷ってしまったら時間のロスにもなりますし…。

開場時間よりも(17時10分)かなり早く到着してしまったので、本屋をふらふらしていました。

17時を回ったので、コンサートホール会場に行ってみたところ、ロビーの外にたくさんの人!

まだ、第3部の演奏が終わっていないようでした。

ボーっと待っていると、いろいろな会話が聞こえてきます。

「○○ちゃんが弾いたのはバラ(ード)3(番)だったっけ?」(こういう省略しますよね)

「オレ、スケルツォの楽譜持ってきたぜ~」

やはり、ピアノを弾かれる学生の方もたくさんいらしているようです。

5分ほどして、第3部の演奏がようやく終わったのか、人が出てきましたが、

会場の整備とやらで、なかなか入場させてもらえません。

ちょっと中をのぞいてみたところ、ピアノの調律中でした。

調律は、休憩のたびごとに行われていました。ちょっとの音の狂いも許さない姿勢が凄いですね。

使用されていたピアノが、どこのメーカーだったかは分からなかったのですが、(たぶんスタインウェイ?)

高音があまりきらめかない感じのピアノでした。長い時間聴いていても、疲れない感じの音です。

こういう音、好きですね。

ここのホールのピアノなのかな?

ご自分が使われているピアノを持ち込んだのかな?
(長時間弾かれるので、慣れたピアノでないと、なかなかきついものがあると思うのですが?)


4部のみチケットを事前に取りましたが、次の5部も魅力あるプログラムだったので、ずっと気になっていました。

2日の夜、ネットでチケットの残状況を見てみましたら、結構残っているんですね。

終演が9時半なので、ちょっと遠くのかただと、聴くのを躊躇してしまうのかもしれません。


それと、席は思っていたよりもかなり良い席でした。

ホールの端に近い席しか空いていなかったので、出来るだけ中央よりの席を選んだつもりです。

20列めで後ろのほうだったのがかえって幸いしたことと、ぽつぽつと空席があり、

座った席から舞台を見るのに障害になりそうな人が全くと言っていいほどいなかったんです。なぜか空席!

なので、障害物なしで全身が見えました。ラッキーすぎる!

ただ、コンタクトレンズの度が合わなくなってきていて、視界がぼやけ気味でしたけど。

またコンタクトレンズ、作り直さないとダメかな?


第4部プログラム(演奏順番が作曲番号順ですね)と、勝手なつぶやきです。

 1.スケルツォ 第1番 op.20やるかたない悲憤を冒頭の和音にぶつけ、怒涛のような感情の発露で幕をあける
                この曲は、革命のエチュードに通じる感じの曲ですね。エチュードの作曲時期と同
                じ頃に作られた曲のようなので、祖国への強い想いが影響していると思われる曲で
                す。中間部の子守唄を思わせる穏やかな部分は、ポーランドのクリスマス・カン
                タータ(讃美歌)「眠れ幼な子イエス」の旋律を、そのまま使用しているそうです。
                ここをね、もう愛おしむような音で弾くんですよ。いきなり胸にぐっとくる。
                横山さん、1曲目から私を泣かせないでくれませんか?という感じ。

                
 2.バラード 第1番 op.23全体的に、かなり速く弾かれていました。でも、ちゃんと計算された速度であると
               いうことは聴いていてわかりました。(この曲に対する私の最大の問題点。でも、ど
               うやってコントロールしていけばいいのか、まだよくわからないんだよね。困っ
               た…)
               それにしても、「全然大変じゃありません」という感じで弾いていらっしゃるなぁ。
               アルペジオは完全に左右だけの動き。余計な力が入っていないので、無駄な手首の動
               きもない。勉強になりますが、自分が同じような感じで弾けるようになるまでには、
               まだまだ練習が必要だなぁ…。
               (私が弾くこの曲は、明らかにショパン様を憔悴させるレベル。)


 3.スケルツォ 第2番 op.314曲のスケルツォ中、いちばん有名な曲です。やっぱりカッコいい曲だなぁ、と
                何度目かの認識をしてしまいました。左手のアルペジオの音量をコントロール
                する方法を訊いてみたい。どうやったら旋律をあんなに美しく際立たせることが
                できるのかな?やっぱり脱力かなぁ…、そこしかないよね。(泣)
                この曲、マジで練習してみたい曲だと思いましたが、本日楽譜見て「……うーん、
                無理?10度届かなきゃ掴めない和音がある~。指が回らない~。無謀すぎ?」


 4.バラード 第2番 op.38使用したピアノが高音がさほど響かない感じの楽器だったせいかもしれません。
               しばしば現れる、嵐を思わせる冒頭部分の和音の響きがちょっと物足りなかったか
               なぁ。……弾けないくせに生意気言ってごめんなさい。
               でも、静と動の対比がドラマチックで良かったですよ~。


 5.スケルツォ 第3番 op.39中間部がもう音のきらめき!ため息しか出ませんでした。パラパラと軽ーく弾い
                ていらっしゃいました。手首を柔らかくして、音の粒を完全に揃えないと美しい響
                きにならなそうだし。絶対ここは難所だと思います。

               
 6.バラード 第3番 op.47この曲も有名ですよね。華やかでドラマチックな感じ、曲の盛り上げ方とかは、
               もうさすがだとしか言いようがありません。この曲も、心もち弾く速度が速めだった
               かな。
               個人的には気持ちゆっくりめでも良かったかも?って、また生意気言ってる!
 
              
 7.幻 想 曲 op.49何となくなのですが、この曲は横山さんにとって何か思い入れのある曲なのでしょうか?
             上記6曲と雰囲気が違う感じがしました。
             幻想曲だから、スケルツォやバラードと違ってあたりまえ?
             確かにその通りなのでしょうが、
             何て言ったらいいのかな、ものすごく大事に弾かれているみたいな感じがしたんですよ。
             曲の速度が、スケルツォやバラードよりゆっくりめなせいなのかな?


 8.バラード 第4番 op.52バラード1番~3番と比べて、格段と成熟した魅力があり、大好きな曲です。
               期待を裏切らない演奏でした。この曲も弾けたらいいよね。でも、ピアノの先生は
               この曲のことを、バラードの中でも別格な曲だとおっしゃいます。
               (遠まわしに絶対無理と言っていますね。私もそこまで野心持ってません?笑)


 9.スケルツォ 第4番 op.54スケルツォの中で一番好きな曲です。
                とても軽やかに弾かれていました。中間部(piu lento)を、しっとりと弾かれて、
                またまた泣きそうになってしまった私です。涙腺弱くて困ったもんだ。


 10.舟  歌 op.60間断なく続くたゆとうようなリズム。ピアノってこんなにも美しい音が出せるんだなぁと
            聴きほれてしまいました。音が水面にきらめく光のよう…。



最後まで聴いて、すっかり放心状態になってしまったわたくしです。

普段の演奏会なら、ちょっと余韻に浸っていても、あまり問題がなさそうですが、

まだ、このあと第5部が控えていますからね。

しかも、あきらかに予定時間より遅れている。さっさと場内から出ないと迷惑になりそうな感じです。

第5部も躊躇なく聴くことにし、「当日券売り場」にダッシュ。チケットをゲットいたしました。

ロビーの外で、しばらく第4部の余韻に浸ってから、再度会場入りしました。

今度の席は、第4部で座った席の右隣~笑えるぅ。悪くない席だったのでそこを選んだんですけどね。

この席も大正解でした。理由は第4部と同じ。舞台方面の席がたまたま空席で見晴らしが良かったためです。


家を出る前に(3時ごろ)パンを1個かじってきただけなので、夜の8時ともなると空腹感が襲ってきます。

演奏中にグーとお腹が鳴ったらどうしよう。むっちゃ恥ずかしいな~。っていうか、それって凄く失礼だろ?



第5部プログラムです。

横山氏の舞台挨拶「お疲れさまです」(客席から笑い)

ずっと弾いてきて疲れているだろうなぁ。そのまま、その言葉をお返しして差し上げたい…。(母の目線か?笑)


 1.ノクターン 第1番 op.9-1
 2.ノクターン 第2番 op.9-2
 3.ノクターン 第8番 op.27-2
 4.ノクターン 第14番 op.48-2
 5.ノクターン 第17番 op.62-1 
     第4部で名だたる「大曲」を弾いてきたことで、疲れでちょっと雑な演奏になってしまうのかな?と
     横山氏に対して、大変失礼なことを考えていましたが、とんでもない!完全に良い意味で裏切られました。
     なんて美しい音で弾くんだろう。どの曲もとても大事に弾かれていました。
     かえって、第4部より音がクリアになったと思ったくらいです。
     第4部のプログラムって、横山氏にとって結構プレッシャーだったのかもしれない?
     2番のop.9-2は、すごくブリリアントな感じのヴァージョンが別にあるようですが、
     今日のは普通に知られているほうを弾かれていました。(後日CD聴きましたら、ちょっとこの点不安になっ
     てきました。原典版に載っている、違うヴァージョンのほうかも…?(汗)
     op.9-2は未トライな曲なもので…。完全に勉強不足です。ごめんなさい~)
 

 6.ピアノソナタ 第2番 op.35お疲れもピークだと思うのに、もうそれはそれは堂々と弾かれていて、どこに
                 それだけのパワーが!?という感じでした。
                 3楽章が葬送行進曲。これだけずいぶん有名ですよね。過去記事で削除して
                 しまいましたが、部活の先輩がショパンというと、この葬送行進曲ばっかり
                 弾いていたのを思いだしました。半分仲間のウケ狙いだったみたいですが。
                 4楽章はどうやって暗譜するのかな?学生の頃から何回も聴いている曲なのに
                 全く覚えられない。(「弾いている」ではありませんよ~!念のため。笑)


 7.ピアノソナタ 第3番 op.58聴衆入替時間+休憩時間を含み、11時間半の長丁場のラストを締めくくるのに
                 ふさわしい演目。久しぶりに凄い演奏を聴かせていただいた、という感じが
                 しました。感動で何度も鳥肌がたちました。
                 終わってほしくない、時が止まってほしい、
                 まだ音楽の世界に身を委ねていたいと心から思いました。


ミュージカルなどではしばしば見られる、スタンディングオベーションが起きました。

私も今までいくつものクラシックの演奏会を聴いてきましたが、スタンディングオベーションは初めてでした。

というか、私も瞬間的に膝に乗せていたかばんを座席に放り投げて、立ち上がってしまっていました。

後ろの席のかた、スミマセンでした…(汗)

最後に、横山氏の舞台挨拶がありました。

2010年から始めたショパンの演奏会ですが、今回の演奏会で全曲演奏を達成したとのことです。

今回は大曲中心のプログラムで、

ワルツやマズルカなどの小品は選りすぐったうえでプログラムに載せたと話しておられました。

それにしても、第1部から第5部まで、

37曲+エチュード全24曲+前奏曲全24曲+ピアノ協奏曲(独奏版)2曲、全部で87曲

全曲暗譜で弾かれるなんて、凄いですよね。曲が混ざったりしないんだろうか?(私とは違うか…あはは……汗)

途中で頭の中が真っ白になったりとかしないんだろうか?(だーかーらー、私とは違うって!)


帰りの京王線~都営新宿線で大ポカをやらかしました。

何かあると、ガラケーのスケジュール表に連結しているメモ欄にいろいろ入力して、

記録や、感想とかを残すようにしている私ですが、

電車で座れたこともあり、今回の演奏会の感想を入力していましたら、

降りるべき駅「馬喰横山駅(ここでJR線に乗り換えます)」を盛大に通り過ぎ、

ふと耳に入ってきた停車駅のアナウンスで、ようやく6駅も乗り越したことに気づきました。

仕方なく「東大島駅」で下車し、再び上り電車で戻る羽目に…。

「九段下」のアナウンスまでは聞いていたのですが、入力によほど夢中になっていたらしく、

そこから先のアナウンスが、全く耳に入ってきませんでした。

駅に停車していたのだけは分かっていましたが、降りる駅はまだまだ先だと思い込んでいたんですね。

15年位前ですが、勤務先の異動で都営新宿線沿線にある東京支社に2年弱通っていたこともあるにも関わらず

この体たらくですよ!いい加減、途中で気づけよ、まったくバカですねぇ…。

「横山幸雄氏」・「馬喰横山駅」で、横山つながりなので、それもまた楽しい思い出か…(しょーもない事を…笑)


来年も同じような演奏会を開催していただけるのでしたら、また聴きに行きたいと思っています。


おわび:今回の記事は、私が所有しているパソコンの横幅いっぱい使用して書いています。
ご覧いただいているパソコンによっては、変なところで改行されて読みずらいかもしれません。すみません…


長い長い記事をお読みいただき、ありがとうございました。
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2013/05/04 Sat. 23:24  edit

Category: この素晴らしき演奏家達

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コメント

よっ、待ってましたっ!

内容が濃くて楽しかったです。
Kusuさんの感想、面白くて記事の長さなんて
全然、気にならなかったです。
大曲ばかりで聴き応え充分だった事でしょうね。
聴く側も体力必要だよね。
お客さんもショパン好き、ピアノ好きが大集結で
「バラ3」とか省略するのね。
私のピアノ仲間もチャイコフスキーを「チャイコ」、
ラフマニノフを「ラフマ」とかフツーに言ってて、
なんかこなれてる風でかっこいーなとか思います。
しかし横山先生、さすがですね。
ピアニストだから当たり前か。
私なんて人前で1曲弾くだけでヘロヘロです。
って私と比べるな、私とは違うって・・・。
男の人ってYシャツにスーツでしょ、肩や腕が
自由にならなくて弾きづらいんだそうです。
ジャージー生地のYシャツとか背広があればいいいな、
なんて言ってるピアノ好きな男の人もいました。
そういう意味でも横山先生、すごいよね。
その男の人が言うには東京のコンサートのチケットは高い、
との事でした。同じピアニストの同じコンサートでも北海道は
3分の2くらいのチケット代だそうで、しかもホールも
素晴らしいので北海道はイイ。と言ってました。
でも東京の方がコンサートが圧倒的に多くて(当たり前)
北海道にはあまり来ないんだよねー、とも言ってました。
話しがズレてしまい、ごめんなさい。

電車、盛大に通り過ぎてお疲れさまでした。
素晴らしすぎるコンサートで感動しすぎた
「2次災害」ってとこでしょーか。

ひさへ #- | URL | 2013/05/07 16:14 | edit

ひさへさん、長い記事を読んでいただきまして、ありがとうございました。
今回は1年ちょっとぶりのコンサートでした。(その前は去年の1月に清水和音さんの演奏を聴いています)
ヤマハ主催のコンサートは、教室の廊下にドーンとポスターが貼られたりするので、
興味がそそられたりすると、たまーに行きます。
今回はネットで検索していて、偶然に見つけたんですよ。
今回で4回目だと知り、無知な自分に愕然としてしまいました。

しかし、凄いです。コンサートって大体2時間じゃないですか?
プログラム内に記載されている演奏時間を単純に計算しましたら、9時間半でした。
ピアニストなら、舞台で弾く曲を1日に何時間も練習するのは普通のようですが、
舞台でそれだけの時間弾き続けるって、並の体力・精神力じゃないですよね。
私など1曲どころか、曲の半ばでへろへろになりますね。(比較すること自体が、もはや間違っていますが)
私も、男のかたがスーツ着て弾くのは、腕とかが自由にならなくて弾きづらいだろうなと、
いつも思っていました。女性はワンピース姿で、腕も楽そうなのにねぇ。
なんか不公平と思ってしまいます。(ジャージのスーツ、いいかも♪)

横山先生のコンサートチケットは、結構リーズナブルと思いましたよ。
いくつかの部を聴いてもいいかな?という気持ちになります。
でも、外国の有名なピアニストの公演だと、確かに「どひゃー」というような金額だったりしますね。
とてもS席取るのは無理だわという感じです。(そもそもS席ゲットは、至難の業ですが…)

正直、2部を続けて聴くのはしんどいです。何時間も動かずに座っているというのが意外に疲れます。
「僕はずっと弾いているんだぞー」と横山先生には怒られそうですが…(笑)
体は疲れているんです。でも、精神的には高揚感MAXでしたね。
帰りは、もう足が地についていない感じがしましたもの。
寝ていたわけでもないのに電車を乗り過ごしたなんて、初めてです。ボーっとなり過ぎ!(笑)

今回の記事は、読んでいただく前提より、自分の記憶にとどめておく意味合いが強かったので、
アップした後もチマチマ手直ししたりして、かなり独りよがりな内容になってしまったのですが、
共感していただけて嬉しかったです。ありがとうございました。

kusu #- | URL | 2013/05/08 00:07 | edit

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